離婚後のお財布事情

今回は離婚後のお財布事情について書きたいと思います。離婚時に揉める要因のひとつとしてお金の問題があります。慰謝料,養育費,財産分与など色々ありますが、離婚時に夫婦の一方がもう一方へ少なからずいくらか支払いをすることになります。というのは、離婚時にどちらか一方がどうせ別れるなら損しないようにしたいと思ってしまうからです。

けいたの場合,全ての生きとし生けるものに誓って浮気や不倫を一度もしたことがなく、もちろんDVなどもなかったため、元妻に慰謝料を支払うということは全くありませんでした。また、子供もいなかったため養育費の取り決めなどもありませんでした。

しかし、財産分与に関しては3年弱の結婚生活だったので、その間お互い損も得もすることなく平等になるように話し合いをすることになりました。1回目の結婚生活は夫婦共働きだったのですが、基本的な光熱費,食費,通信量、家賃などの生活費はけいたが支払っていました。その代わり、結婚して2年が経過したころ元妻の親戚から家を購入したのですが、リフォーム代や約1年間だけローンを元妻が支払っていたので、それらを足し引きして折半をすることになりました。

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離婚渦中の協議はツライ

離婚経験者であればわかると思うのですが、離婚が決まった後の話し合いというものは大変つらいものがあります。特にお金の話となるとどちらかが譲歩するかしないかという交渉事になります。

当時のけいたの場合、元妻の実家から徒歩5分の場所に住み、おなじく徒歩5分の場所に住む元妻の親戚から家を購入し、リフォームをして、ローンをその親戚に支払うという状態でした。そのため、協議の結果、けいたがその購入した家から出ていくことになりました。しかし、お互いが生活のために既に支払った金額を計算した結果、新居の頭金なども含めると元妻が約300万円多めに支払っているという結果になりました。そしてその大半はリフォーム代でした。つまり、もう住まない家なのにリフォーム代のためにけいたが元妻に大金を支払わなければならないのでした。これはなんとも複雑な心境でした。

それでも当時のけいたはできるだけ争うことなく静かに事を進めたかったので逆らうことなく条件をのむしかありませんでした。特に元妻の実家の近くに住む場合はかなり不利な状況に追い込まれます。けいたの実家は当時住んでいた場所から新幹線で帰省しなければならないほど離れており、自分の味方をしてくれそうな人間が近くに全くいなかったですし、そもそも離婚自体をとても限られた知人にしか報告していなかったので完全に独りで交渉に臨まなければなりませんでした。

ただ、ローンの債務を無くしてもらっただけでもありがたいことだったのかもしれません。正直なところ、もう住まないのだから少し負担を減らしてもらえないか交渉しても良かったのかなと思いましたが、世の中にはもっと大きな経済的負担を強いられている離婚夫婦もいるはずですし、お金で解決するならその方が良いと思い、静かに淡々と対応することにしました。これは手切れ金だ。そう思い込むようにして何とか自分を落ち着かせていました。

このときけいたの銀行口座の預金額は約400万円ほど。離婚の結果、100万円ほどに減ってしまったのでした。しかも、引っ越しが重なったため敷金や礼金、荷物の運搬費用、さらに追加の家電、家具など出費は増えるばかりでした。しかしこれは仕方のないことです。

やっぱり信頼関係は大事

後で知ったことなのですが、リフォーム代は元妻の家族から支援されており、実質的に彼女はリフォーム代を負担していなかったようでした。この事実を知ったとき、こんな大事なことをけいたに相談することなく勝手に進めていたのか・・・とやっぱり別れて正解だったと再認識しました。思い返せば家を購入する際にもけいたの意向をほとんど尋ねることなくリフォームも有無を言わさず勝手に決まってしまったところがありました。

当時のけいたは仕事が多忙であまり元妻とじっくり話し合う時間を作らなかった(というか作ろうとしなかった)ため相手だけを責めるわけにはいきませんが、やはり夫婦が協力して家庭を築いていくという過程において経済事情は非常に重要なため、そのような話ができない時点でかなり関係は危機的状況だったのだと思います。

ただ、これも相性が悪かったと言ってしまえばそれまでなのかもしれません。客観的に見れば、そういう大事な話をしやすいような雰囲気作りをしてこなかったとも捉えられるからです。普段からコミュニケーションを自然に取っていればこんなことは起きないはずです。

また稼げば良い?

こうしてけいたは大金を支払って離婚したわけですが、以外にもお金に困ることはありませんでした。元々けいたはあまり物欲が多い方ではなく、普段お金をあまり使いません。

もちろん預金残高はかなり減ってしまったので実際に通帳の数字を見たときはかなりショックでしたが、食事はたいてい安い社員食堂で済ませていますし、服などももっぱらユニクロ、H&M、無印良品などの安いもので揃えています。お酒は弱い方ではなくそれなりに好きですが、数ヶ月に一回職場の飲み会や友人との飲み会が開催される程度でした。そのため、これを機に仕事に励んでまたじっくりお金を貯めようと気持ちを切り替えました。何か目標でもないと精神的に落ち着かなかったのかもしれません。実際には下記の記事でも書いたように仕事に集中できないことも多々ありましたが・・・(笑)

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離婚前はローン10万円の家に住んでいたのですが、離婚後は郊外の家賃5万円のアパートに引っ越しました。職場からは少し離れてしまったため毎日満員電車で通うことになりましたが、それでも毎月着々と貯まっていく預金残高を見てなんとか辛抱していました。

携帯電話のキャリアもこのタイミングで変更しました。以前は大手キャリアと契約しており、元妻の分も合わせて毎月2万円近く支払っていましたが、格安の会社に変えて月々3千円ほどの安いプランにしました。けいたはスマートフォンで普段動画をみたりしないためこの金額でも不便に感じることは全くありませんでした。それほど通信量を使わないにもかからず累積するとこれまでにかなりの携帯電話代を支払っていたためもっとしっかり確認すべきでした。

こうしてけいたは30代にしてまるで貧乏大学生がするかのようなとても質素な生活をスタートさせるわけですが、けいたは学生時代に既に貧乏生活を経験済なので全く違和感はありませんでした。これは全員に言えることではないかもしれませんが、やはり若いうちに親元を離れて貧乏な一人暮らしを経験するということはとても大事だと思いました。

元妻に支払った金額を1年で貯金

実際にはもっと贅沢できたものの、欲を出さずに質素な生活を続けた結果、決して意図したわけではなかったのですが、気づけば離婚後1年が経過したころにちょうど元妻に支払った金額を貯金できていることに気づきました。このときはとても嬉しい気持ちになったのを覚えています。自分では特に努力をしたつもりもないのですが、これなら今後もやっていけるという自信につながったのかもしれません。

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